語り伝えよ、子どもたちに ホロコーストを知る



語り伝えよ、子どもたちに ホロコーストを知る
語り伝えよ、子どもたちに  ホロコーストを知る

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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第2次大戦中、ナチス・ドイツによって行われたユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)は、人類史上最大の汚点ともいうべき出来事だった。ヨーロッパ中で何百万ものユダヤ人が財産を没収されて収容所に送られ、無造作に命を奪われた。なぜこんなことが起こったのか、という問いに答えを返すことはたやすくない。だからこそ、ホロコーストに関して膨大な書物が出版されてきたし、今後もされ続けていくだろう。

その中においても、本書は独特の成立過程を持っている。スウェーデン政府のプロジェクトとして研究者に執筆を依頼、完成した本は家庭に直接届けられた。歴史の暗部に目を向け、子どもたちとの対話をうながす意図によるという。そのため、きわめて平易な叙述でホロコーストの全貌が描き出されており、まったくの初心者でも問題なく読み進むことができる。くわえて写真・図版も豊富で、詳細な年表まで収録されている。ホロコーストの基礎知識を得るには最上の1冊だろう。

それでいて、踏み込みは驚くほど深い。ヒトラーやゲーリングのような指導者層の動きも押えてはいるが、視点はあくまで民衆ひとりひとりに据えられている。理不尽な差別に怒るユダヤ人女医、ゲットーで死にゆく子どもたちをみとる看護婦、収容所での虐待を克明に回想する生存者、そうした声が丹念に拾い上げられているうえに、ロマや同性愛者、障害者など、やはりナチスに迫害された人々への目配りも欠いていない。ホロコーストが単なる歴史上の挿話ではなく、実際に流された血の集まりなのだということが痛いほど伝わってくる。

また、特筆すべきなのは、日本版用にホロコーストと日本に関する1章が加えられていることだろう。ユダヤ人を救うためビザを発給した杉原千畝の行為は有名だが、日本政府の対ユダヤ人政策、神戸のユダヤ人社会などの記述も興味深い。

今後、日本人の親子がホロコーストについて議論を交わしあえるかどうかはまだわからない。だが、少なくとも材料はここにある。目をつぶってはならないことが確かに存在するのだ。(大滝浩太郎)



さらりとわかる内容でした。

私がこの本を購入するきっかけとなったのは「戦場のピアニスト」という映画を見たことです。漠然としか知らなかったナチ時代をもっと知りたい、というか、どんな残酷なことが行われていたのか、書物で見てみたいと思いました。歴史の知識も皆無に等しい私にもわかりやすい内容で、下のレビューにもあったとおり、学び始めの者に適した書物ではないでしょうか。写真がところどころにあり、そのタイミングや量もちょうどよく、おおまかなことが理解しやすかったです。あの中から興味ある分野や章を拾いだし、他の書物等で突き詰めていくという過程をふめば、もっと理解を深めることができそうです。
何も知らない自分に恥を

戦場のピアニストという映画を何気にレンタルして見て
第二次世界大戦中のドイツやユダヤ人迫害について
興味を持ちました。ぼんやりと知っていたことですが本を読むことで
少しずつクリアになりました。私は歴史も苦手で一般の人より
こういう史実に詳しくなく、何も知らなかった自分に恥も感じました。

映画を見たときもそうだったのですが不思議と

ホロコーストに対して「嫌悪感」みたいなものを私は感じません。
肯定するつもりもさらさらないのですが、かといって知識を少し得ただけで「これはイカンことだ!!」ともたやすくいいがたいことのようなきがします。本もとても中性的な立場から読みました。というより読むことができました。

感情抜きに実際にどんなことが起こっていたか冷静に知識を得るのには最適ではないでしょうか。そういう意味では「語り伝える」手段としては良品だと思います。他の方同様もっと掘り下げて調べようという気持ちになっています。

付け加えですが、ホロコーストで命を落としたユダヤ人の数字は想像しがたい莫大な数字です。この本はその中で個々に注目してその人の人生というかその死に様を追ったりしているので非常に現実味をおびているといえるでしょう。
余計なものを付け加えないでもらいたい

内容の評価としては、例えば日本の大学一年生辺りに近現代史のテキストとして読ませるのに適当と思われるレベルである。地図、写真、年表などは十分に考えて選択作成されていることが感じられ、「ホロコーストを知る」ためには適切な書物の一つであると評価できる。

ただし、中村綾乃による「カウナス・神戸・上海」という文章は蛇足である。本文を読み終えた後でこれを読んだことで、随分と読後感が損なわれ残念に感じた。中村の文章自体は特に粗悪なものではないが、「命綱となった『杉原ビザ』は、現在も彼らの手元に大切に保管されている」という場違いにハッピーエンド的な結びは、高橋哲哉が解説で述べている「本書の最大の美点はなんといっても、『子どもたちに』ホロコーストの記憶を伝えるための工夫が見事になされている点であろう」という「美点」を壊している。

オリジナルのスタイルを踏襲した訳と、みすず書房にしては低めの価格設定は非常に好感が持てる。であるが故に、より一層、中村論文のちぐはぐさが感じられるのだ。

「日本の読者へのメッセージ」の中で、著者は「この章(中村論文)はこの問題について結論づける性質のものではなく、(中略)お読みいただきたいと思います」とか、「(同盟関係にあった日本人がユダヤ人を援助したことは)、感動的な歴史的アイロニーといえます」などと述べている。著者たちが何を言いたいかは、明確であろう。

勝手に原書の一部を割愛してしまうのも困るが、「ちぐはぐなおまけ」も実に困ったものだと思う次第である。
ホロコーストにはじめて触れるのにおすすめ

私は漠然とドイツに憧れているのですが、まったくナチの知識がありませんでした。そこでドイツの歴史を知る一つとしてこの本を手にとってみたのです。読めば読むほど衝撃は大きく、何度も読み返してしまいました。まさにこんな本を待っていた!と言った感じです。写真や絵のほかに年表もわかりやすく、巻末には少ないながらも用語解説もあり、初心者におすすめです。これをきっかけにもっと掘り下げてしりたくなりました。
語り伝えるべきもの

 語り伝えるべきものがここにある。
 多くの図版も貴重である。また、アウシュビッツ以外の収容所、特にトレブリンカに言及している点など、資料としての価値も高い。
 語り伝えるべきものの多くがここにある。
 ただ、参考として収められている、犠牲者や当時の人々の文章が、本文と区別しにくかったり、年表が唐突に現れ、読み進める上での障碍になるように感じるのは、私ばかりではなかろう。
 貴重な本だけに、編集上の工夫がほしかった。



みすず書房
ハンナのかばん―アウシュビッツからのメッセージ
夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録
アウシュヴィッツ収容所 (講談社学術文庫)
アウシュヴィッツは終わらない―あるイタリア人生存者の考察
母と子のナチ強制収容所―回想ラーフェンスブリュック




御前会議 (文春文庫 (115‐11))

御柱祭 火と鉄と神と―縄文時代を科学する

御鑓拝借―酔いどれ小籐次留書 (幻冬舎文庫)

御用侠 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)

語り伝えよ、子どもたちに ホロコーストを知る

乞胸 江戸の辻芸人

侯爵サド夫人 (文春文庫)

光武帝(上) (講談社文庫)

光武帝(中) (講談社文庫)

公子曹植の恋 (講談社文庫)




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