天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)



天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
天才数学者たちが挑んだ最大の難問―フェルマーの最終定理が解けるまで (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

商品カテゴリ:物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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数学とはかくも激しく厳しいものなのか。17世紀のアマチュア数学者ピエール・ド・フェルマーが提出した史上最大の難問は、それに立ち向かった多くの優れた数学者たちをはねのけてきた。そこには栄光と挫折そして欲望のドラマがあった。苦難の末に画期的な予想を得た日本人数学者志村と谷山、その予想の先取権をめぐるヴェイルらの陰謀と裏切り、そして谷山の自殺…。

この難問を解決したアンドリュー・ワイルズにとっても、決して平坦な道ではなかった。7年間にわたり友人や家族との交わりを断ち、独房のような屋根裏部屋へ閉じこもり、ひたすらこの問題を考え続けたのだ。そしてある日、ついに最終的な決着をもたらす刹那が到来する。彼は1993年6月、ケンブリッジ大学での講演で最終決着したことを発表。苦労は労われたかのように見えた。

だが、彼の証明には穴があった。失意の中、彼は再び屋根裏部屋へ閉じこもった。1年にわたる格闘にもかかわらず、穴はふさがらない。彼はついにその証明を放棄しようと決心し、研究で散らばった書類を片付け始めた。1994年9月19日の朝である。彼は机に向かい、あらためてなぜ自分が失敗したのかを熟考した。そして、彼に真の解決の刹那が訪れたのだった。

著者アミール・D・アクゼルは数学者である。著述は関係する数学者への直接取材と文献がもとになっており、臨場感に富むが客観的であり、おもしろおかしく仕立てているわけではない。また、一方でフェルマーの最終定理をについて数学史的観点からかなり本格的に紹介している。(別役 匝)



古代バビロニアからの歴史物語

 フェルマー問題のルーツとして、古代バビロニア時代遡って数学の歴史が語られます。ピュタゴラスをはじめとする古代ギリシャ、中世のアラビア人やフィボナッチなどのイタリア商人、近代ヨーロッパに入ってオイラー、ガウス、フーリエ、ガロア等々、名だたる天才数学者たちの人生のドラマを織り交ぜながら、彼らの残した業績を追っていくあたりは、数学の素養の無い私にも、苦も無く楽しく読み進むことができました。その後のポアンカレあたりから数学の理論的な話には正直言ってついて行けず、適当に読み飛ばしながらドラマだけを追うことに。
 20世紀に入って、定理の証明に向かう数学者たちのドラマも緊迫の度を増してゆきます。二人の日本人数学者の貢献が力説されていて、日本人としては読んでいてうれしいのですが、お人よしの日本人がずる賢いフランス人にいいようにあしらわれて損をする、と言ったような、少々出来すぎた形のようにも思われます。訳者のあとがきにもあるとおり、善玉悪玉のパターンは必ずしも史実そのものではない、という事情を考慮して少し割り引いて読む、というのが正しいのかもしれません。
バランスよく書かれた数学読み物。

A.ワイルズが1993年に「解いた」フェルマーの最終定理を解説した本。フェルマーの最終定理の数学史的背景、ワイルズが解くのに用いた様々な現代数学の手法、そしてフェルマーの最終定理に関わった数学者たちの人間ドラマが記されている。

さすがはアクゼル、と思わせるような鮮やかな筆致だ。ワイルズの証明に主要な役割を果たす保型形式、モジュラー形式についてはあまり解説はない。一般向け解説書の範囲を超えていると判断したのだろう。アクゼルの上手なバランス感覚を示している。


ガロア、コーシー、アーベルについての数学史は「よくある」もので、読み慣れた人間には物足りなさを感じる。これらの数学史が主軸ではないものの、何かアクゼルらしい視点がほしいものだ。


総じてテンポよく、レベルを押さえて書かれているので、とても読みやすい。一つのドラマを読んでいるようで爽快感を覚える。興味がある人ならぜひ一度読むべき本だろう。翻訳もまた、良好である。
コンパクトにまとめられてはいるが、サイモン・シンよりは格下

 谷山=志村予想が出て来るあたりまでは、フェルマーの最終定理の来歴が、非常にコンパクトにまとめられている。数学の素人で、この話題に興味と関心を持ち、とりあえず概要を知りたいという読者には、うってつけだろう。
 しかし、この問題の解決に、コペルニクス転回をもたらした二人の日本人数学者の業績に触れる時、シンとアクゼルの、二人の執筆姿勢というか、メインテーマの違いが顕著となった。
 シンは、あくまでも肯定的で建設的な人間ドラマを描こうとしたのに対し、アクゼルは、自らも冒頭で記しているように「欺瞞と術策と裏切りの物語」という視点にとらわれすぎた。
 故に、シンが一刷毛で済ませたアンドレ・ヴェイユの手柄争いのエピソードを、週刊誌的なレベルでネチネチと描写してしまう結果となってしまった。
 もちろん、より数学の本質に近いのは、谷山の許嫁の後追い自殺よりも(アクゼルの本書では触れられていない)、ヴェイユが谷山=志村予想にどれだけ貢献したか、という話題の方だろう。
 しかし、実際に本書を読むと、論文を書いてどうのこうのというレベルとはほど遠く、どこで誰がどういったとか、二流推理小説か刑事ドラマみたいで品がない。

 結論として、一冊の文学書として比較した場合、本書の方が格下、という評価になる訳だが、しかし、フェルマーの最終定理という豊穣な世界において、2?300頁程度の啓蒙書で総てが論及されるわけはない。
 著者によって、興味の持ち方に違いがあり、登場させる数学者やその役割評価にばらつきがあっても、仕方が無いことだろう。

 個人的に言えば、モーデル(と先駆者としてのポアンカレ)の業績がフェルマーの最終定理とどのように結びつくか、本書で一番イメージを作りやすかった。
 また、ゲルト・ファルティングスの仕事の後に、グランヴィユとヒースーブラウンという数学者が、フェルマー方程式の解が存在するとすれば、指数nが増えるに従って減少することを示した、というのは、本書で初めて読んだような気がする。

 いずれにしろ、文系の数学ファンで、フェルマーの最終定理に興味を持たれた方は、この本の他にも、サイモン・シン、それから足立恒雄「フェルマーの大定理―整数論の源流 (ちくま学芸文庫)」「フェルマーの大定理が解けた!―オイラーからワイルズの証明まで (ブルーバックス)」などを併読されることをお薦めします。
 難易度/切り口、様々ですが、理解が広まり、深まります。
数学に詳しくない人でも面白く読めると思う

ハヤカワ文庫から出版されている数学シリーズの一冊。ちくまのほうが学術的な内容に特化した数学本を出
しているのに対し、こちらは数学の歴史にかかわる本に重点を置いて出しているみたい。
というか、20世紀にもなると、だれか英雄的な天才学者がぱぱっと解いてしまうといったような単純な話ではな
く、たくさんの人がよってたかって時間と労力と思考を積み重ねてやっと解けるっていうパターンになってるみたい
ですね。だから、この手の本では必ずといっていいほどそれまでの数学の歴史が必ず語られてるという気がしま
す。
あ、あとこの本読んでブルバキの本を買う気がなくなっちゃったというのも副産物ですかね。
フェルマーの最終定理を軸に置いた数学に関するドラマ

私が以前読んだサイモン シン著『フェルマーの最終定理』と本書は、内容的に重複する部分が少なくない。両著作とも、フェルマーの最終定理を軸に置いた、ピュタゴラスの時代からの数学に関するドラマと言えるだろう。本書で一番印象に残ったのは、著者が「志村=谷山予想」は「谷山=ヴェイユ予想」でなく、あくまでも「志村=谷山予想」と呼ばれるべきものだと力説していることである。その証拠を提示するとともに、ヴェイユ本人や、ヴェイユの名を関することに貢献したセールを鋭く批判している。ちなみにサイモン シンの著作では、「この予想の正式な名前についてはいろいろと議論もある」が、「はじめの通りに『谷山=志村予想』で呼ぶことにしよう」と言うスタンスである。



早川書房
数学21世紀の7大難問 (ブルーバックス)
フェルマーの大定理が解けた!―オイラーからワイルズの証明まで (ブルーバックス)
数学をつくった人びと〈2〉 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
新装版 数学・まだこんなことがわからない (ブルーバックス)
フェルマーの大定理―整数論の源流 (ちくま学芸文庫)




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